「あの人しか分からない」はなぜ生まれるのか|AI活用タイプ「手品師」

AI活用Tips

こんな覚えはないでしょうか。

  • 気づいたら仕事が片づいている
  • どうやったか、うまく説明できない
  • 「まあ、いろいろやって」で済ませがち

当てはまるなら、あなたは手品師タイプです。手品は、タネがあるから成立します。あなたの仕事も同じで、タネは確かにある。ただ、あなたの手の内にしかない。

これはAI活用の適性を分ける4つの軸のうち、HCKA の組み合わせにあたります。

手品師の強みは、消してはいけない

種明かしをせずに、結果だけを出せる。相談の前後関係も、過去の経緯も、頭の中で一度につながる。だから速いし、外し方も少ない。

「その進め方を改めましょう」から入る話が多いですが、手品そのものを止める必要はありません。 この型で回っている仕事が、実際にあります。

詰まるのは、性格ではなく組み合わせ

タネが手の内にあるうちは、あなた以外の誰も同じ手品ができない。感覚で決め(K)、自分で抱え(C)、しかも記録を残さない(H)。この3つが重なると、うまくいくほど再現できなくなります。仕組みにするのは得意(A)なのに、仕組みにする材料が言葉になっていないのが、この型のねじれです。

実際、こういうときに出ます

たとえば、月次の資料づくり。あなたは「だいたいこの数字を見て、例外はこう扱う」と分かっていて、30分で終わらせます。ところが引き継ぎ資料を書こうとすると、手が止まる。例外の扱いだけで10通りあり、そのどれも「そのとき見て決めていた」からです。書けないのは怠慢ではなく、判断が言葉の形をしていないだけです。

なぜ、今まで直らなかったのか

「いつか手順を書こう」と何度も思ったはずです。書けなかったのは、手品が終わった瞬間には、もう次の仕事が始まっているから。タネは終わった直後にしか思い出せず、その直後がいちばん忙しい。だから毎回流れます。書く時間ではなく、話す3分を確保するだけで抜けられます。

最初の一歩

タネ明かしを、AIに書かせる。やり終えた直後に「いま何をどう判断したか」を口で説明し、手順に起こしてもらう。自分で書こうとすると止まりますが、話すだけなら止まりません。AIは、話したものを手順に変えるのが得意です。

そのまま使える指示文

AIに貼り付けて使えます。{work} のような箇所は、自分の仕事名に置き換えてください。

いま終わらせた作業について話します。これを、私がいない日に別の人が同じ結果を出せる手順書にしてください。
私が「だいたい」「いい感じに」と言った箇所は、具体的に何を見て判断したのかを私に質問してください。
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(ここに、やったことを思いつくまま話す/音声入力でよい)

あとで、これで確かめる

1か月後、その手順書を見ながら他の人に1回やってもらう。最後まで行けたら成功、途中で質問が来たらその箇所を書き足す。質問が出た場所こそが、タネの在りかです。

4つの軸それぞれの、使いこなし方

手品師タイプは HCKA の4つの極でできています。軸ごとに、効く使い方は違います。

  • 仕事の覚え方:覚えておく … 頭の中を、口で説明してAIに書かせる
  • 仕事の抱え方:自分で抱える … AIに自分の判断を「説明させて」みる
  • 決め方:感覚で決める … AIに「なぜそう決めたか」を言葉にしてもらう
  • 手の動かし方:仕組みを作る … 作った仕組みを、自分以外が直せる形にする

逆に、やらない方がいいこと

いきなり資料作成そのものを任せること。タネが言葉になっていない段階では、AIは平均的な資料しか作れません。まず判断を言葉にするのが先です。

まとめ

「その進め方を改めましょう」から入る話が多いですが、手品そのものを止める必要はありません。
詰まっているのは性格ではなく、HCKA という組み合わせの帰結です。だから気合いでは動きません。手品師のままでいい。ただし、タネ帳を1冊持つ。

このタイプの話は、30秒の動画にもしています → 手品師タイプ(YouTube)

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