「先月のまとめ、良かったよ。今月も同じ形でお願い」
(この記事に出てくる文面や場面は、説明のための例です)
先月、AIに手伝ってもらって作った月次のまとめ。上司の評判も良かった。今月も同じように作ろうとしてAIに頼むと、見出しの並びも、言い回しも、先月とは違うものが返ってくることがあります。
先月どう頼んだのかを思い出そうとしても、出てこない。チャットの履歴をさかのぼると、似たようなやり取りがいくつも並んでいて、どれが「あの回」なのか分からない。見つけても、途中で何度か言い直していて、どこからが効いたのかが読み取れない。
結局、先月のできあがりを横に置いて、似せるように頼み直すことになりがちです。
残っているのは、できあがりだけ
月次のまとめや定例の報告のように、毎月同じ形で作るものがあります。こういう仕事でAIを使うと、手元に残るのはたいていできあがりのファイルです。
一方で、そのできあがりを生んだものは、ファイルの外にあります。
・最初に頼んだ文
・途中で言い直したこと(「表は3列に」「結論を先に」など)
・AIの答えを、あとで手で直したところ
この3つが、先月のできあがりに近づくための手がかりになります。できあがりだけを残すと、来月はこの3つを毎回思い出すところから始まります。
できあがりの隣に、1枚残す

やることは、できあがりのファイルと同じ場所に、メモを1枚置くだけです。名前もそろえておくと、探さずに済みます。
月次まとめ_2026年10月.xlsx
月次まとめ_頼み方.txt
メモに書くのは、次の3つです。
| 欄 | 書くこと(例) |
|---|---|
| 頼んだ文 | 最後にうまくいった頼み方を、そのまま貼る |
| 入れきれなかった注文 | 頼んだ文に足しきれなかったもの(足したら消してよい) |
| 手で直したところ | 「部署名の並びを社内の順に直した」「数字の単位を千円にそろえた」 |
途中で言い直したこと(「表は3列に」「結論を1行目に」など)は、入れられる分を最初の頼んだ文に書き足しておくと使いやすくなります。来月はその文を貼ると、言い直しの往復を減らせることがあります。
手で直したところは、次の頼み方の材料になる

3つめの「手で直したところ」は、書き忘れやすい欄です。でも、ここがいちばん役に立つことが多い欄です。
毎月同じところを手で直しているなら、それはAIに伝わっていない注文かもしれません。たとえば「部署名を社内の順に並べ直している」なら、その順番を頼む文に1行入れておく。
部署は、営業部・企画部・管理部の順に並べてください
これで、来月はその手直しが要らなくなるかもしれません。直したところを書き留めておくと、頼み方が少しずつ育っていきます。
反対に、手で直したところが1つも無かった月は、メモに書き足すことはありません。うまくいった頼み方が、そのまま残っているということです。来月もその文から始めれば足ります。
前提のメモとは、置き場所を分ける
先日の記事「AIに頼むたびに、同じ説明を打ち直しています」では、どの頼みごとにも共通する前提を1枚にまとめる話を書きました。今回のメモは、それとは別のものです。
前提のメモ … 部署や自分の仕事について、どの頼みごとにも貼るもの
頼み方のメモ … この資料を作るときだけ使うもの。資料の隣に置く
前提は手元に1枚、頼み方は資料ごとに1枚。分けておくと、どちらも長くなりすぎずに済みます。
今日、1つだけやる
毎月作っている資料を1つ選び、そのファイルの隣に 「○○_頼み方.txt」 を作って、今回AIに頼んだ文を貼ってください。
○○には資料の名前を入れます。来月は、そのメモを開いて貼るところから始められます。
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