7つの軸に0〜4を付けてみると、たいてい凸凹になります。
技術は3。共通言語は1。推進体制は0。
このとき、多くの会社が3のところをもっと伸ばそうとします。得意だから成果が出やすく、報告もしやすいからです。
それでは進みません。理由は、好みの問題ではなく構造の問題です。
全部そろって、初めてその高さになる
7つの軸は、点数を足すものではありません。全部そろって初めて、その高さの改善ができるという構造です。
技術が4でも、共通言語が1なら、話が通じないところで止まります。
- 「業務を効率化しよう」で全員がうなずく。うなずいた内容が全員違う
- 作ったものを説明できない。だから他部署に渡らない
- 誰も反対していないのに、なぜか進まない
技術を4から5に上げても、この壁は動きません。5という段階も存在しません。
低い方を1つ上げると、全部が動く

逆に、共通言語を1から2に上げると、技術3がそのまま効き始めます。
同じ言葉で話せるようになると、作ったものが説明できるようになります。説明できると渡せます。渡せると、他の部署でも使われます。
足したのは1段階だけなのに、既にあった3が動き出す。これが、いちばん低い軸から手を付ける理由です。
「うちは技術が足りない」は、たいてい違います
現場で聞くと、9割の会社が「技術が足りない」と言います。実際に測ると、技術はだいたい足りています。
止まっているのは、その手前です。
| 症状 | 実際に低い軸 |
|---|---|
| 何を作ればいいか決まらない | 業務の言語化 |
| 作ったが誰も使わない | 共通言語・横展開 |
| 部署をまたぐと止まる | 推進体制 |
| 使っていいか分からないまま止まる | ガバナンス・ルール |
どれも研修では上がりません。研修で上がるのは技術だけだからです。
測り方は、1時間で足ります

正確に測る必要はありません。7つの軸それぞれに、0〜4をえいやで付けてください。
2人以上でやると、なお良いです。点数がずれた軸が、いちばん怪しいところだからです。片方が3、もう片方が1と付けた軸は、社内で認識が揃っていないという事実そのものを示しています。
最初の一歩
いちばん低い軸を1つだけ選んで、そこを1段階だけ上げてください。
2つ同時にやらないでください。低い軸は、たいてい他人を巻き込む必要があります(相手が要る、権限が要る、決める人が要る)。2つ同時に巻き込むと、どちらも中途半端に終わります。
⚠️ そして、上げたことを確かめてください。「やった」ではなく、前は止まっていたものが動いたかを見ます。動いていなければ、上がっていません。
前回・次回
前回は段階3と4の崖の話でした。次は、いちばん低い軸が「推進体制」だったとき——つまり自分の机の外を動かす必要があるときの、現実的な進め方です。
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