研修で伸びる唯一の軸。だから、ここだけが伸びます|企業のAI活用7軸④ツールの技術

企業でのAI活用

7つの軸のうち、研修で確実に伸びる軸が1本だけあります。

今日はその軸、ツールの技術の話です。そして、だからこそ起きている問題の話でもあります。

企業のAI活用7つの軸 ④ ツールの技術

研修は、ちゃんと成功しています

AI研修をやると、参加者は実際に使えるようになります。プロンプトの書き方を知り、その場で動くものを作ります。アンケートの満足度も高い。

研修は失敗していません。

問題は、その3か月後です。

「研修は良かったんですけど、業務では使っていないですね」

作れるようになったのに、残っていない。これが、この軸だけを伸ばしたときに起きることです。

なぜ、ここだけが伸びるのか

理由は単純で、この軸だけが、一人で完結するからです。

一人でできるか
① 共通言語 ✕ 相手が要る
② 業務の言語化 △ 自分の業務なら
③ 改善の型 △ 部署の合意が要る
④ ツールの技術 ◯ 一人でできる
⑤ 推進体制 ✕ 権限が要る
⑥ ガバナンス ✕ 決める人が要る
⑦ 横展開・自走 ✕ 渡す相手が要る

研修は、一人でできることしか教えられません。会議室に集めて、その場で完結する形にする必要があるからです。

だから、④だけが伸びます。そして④が伸びると、「AI活用が進んでいる」ように見えます。⚠️ 見えるだけで、他の6本は動いていません。

「プロンプトが上手い」は、この軸の話ではありません

意外に思われるかもしれません。

プロンプトの工夫は、1回の出力を良くする技術です。大事ですが、業務で効くかは別です。

この軸で見ているのは、こちらです。

明日の業務で、動き続けるか

  • 誰かに聞かなくても、また使えるか
  • 入力が少し変わっても、壊れないか
  • 使わない日が2週間あっても、戻ってこられるか

1回すごい出力が出たかどうかは、見ていません。続くかどうかを見ています。

いま、どの段階にいるか

段階 この軸では
0 無い 触ったことがない
1 知っている 何ができるかは知っている
2 できる(支援あり) 手順書があれば作れる
3 できる(自力) 業務で動くものを、一人で作れる
4 人に渡せる 他の人が使い続けられる形で渡せる

3と4のあいだに、大きな崖があります。

段階3の人は、社内にたくさんいます。問題は、その人が異動したときです。動いているものは残りますが、直せる人がいなくなります。そして、少し壊れた時点で誰も使わなくなります。

⚠️ これは技術力の話ではありません。渡すことを最初から考えて作ったかどうかの話です。

最初の一歩

1つだけ、来週も使うものを作ってください。

条件は1つです。来週使わなかったら、捨てる。

⚠️ 捨てることを最初に決めるのが肝です。「せっかく作ったから」で残すと、使われないものが社内に溜まります。それが次の人の判断を鈍らせます。

3か月後に手元に残っているものが、この軸での実力です。研修の受講証ではありません。


ここまでが土台と技術の4本でした。次回からは外側——⑤推進体制・⑥ガバナンス・⑦横展開に入ります。

ここから先が、担当者一人では動かせない領域です。


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