その依頼、期限だけ決まっていませんか

業務改善の現場から

頼んだ資料が上がってきます。読んで、直してほしいところを伝えます。

また上がってきます。また少し違います。

上がってきてから決めている

この往復が毎回起きるなら、たいてい原因は同じです。

何ができていれば終わりなのかを、依頼する側が決めていません。

決めていないので、上がってきた物を見てから決めます。見てから決めた条件は、当然、最初の依頼には入っていません。相手は外したのではなく、まだ無いものに当てようとしていただけです。

手戻りは、力量の差ではなく、条件がいつ決まったかの差で起きます。

依頼に入っている情報を数える

依頼に入っている情報を数える

実際に出した依頼文を見てみてください。たいてい、入っているのは2つだけです。

・何を(資料を1本)
・いつまでに(金曜まで)

足りないのはここです。

依頼に書いてあること 書いていないこと
相手 — 誰が読むのか
目的 — 読んだ人に何をしてほしいのか
分量 — 1枚か、10枚か
完成 期限 何があれば完成なのか

期限だけは必ず書かれます。期限は依頼する側が困る条件で、他の4つは相手が困る条件だからです。

「誰が読むか」で中身が変わる

4つのうち、いちばん効くのがこれです。

同じ「A社向けの提案資料を1本」でも、読む人が変わると中身が別物になります。

現場の担当者が読む  … 手順が細かい。使い方の絵が要る
部長が読む          … 効果と費用。手順は要らない
社長が読む          … 1枚。他に何を捨てるかが書いてある

読む人を伝えていない依頼は、相手に「どれを作るか」まで決めさせています。決めさせた上で、違ったら直させることになります。

依頼の前に、30秒で足す

依頼の前に、30秒で足す

次に何かを頼むとき、期限を書いた後に1行足してください。

「これは○○さんが読んで、△△を決めるための資料です」

この1行があると、分量と粒度が相手の側で決まります。聞かれる前に決まるので、往復が起きません。

「たたき台でいい」は条件ではない

よく使われますが、これは条件を伝えていません。

言われた相手は、たいてい完成品に近いものを作ってきます。雑なものを出して評価が下がるほうが怖いからです。

たたき台で本当に良いなら、そう言い切れる形で伝えます。

✕ たたき台でいいので
◯ 箇条書きで構成だけ。文章にしないでください

捨ててよいものを名指しすると、その分の時間が本当に浮きます。

週明けに、1つだけ

先週出した依頼をひとつ開いてみてください。

「誰が読むか」が書かれているかを確かめる。

書かれていないなら、今から1行送ってください。まだ作業が途中なら、その1行で手戻りが1回減ります。


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